大学生ζの経済教室3.0

日々の生活に潜む経済ネタ等。半分雑談。

ホリエモンの炎上問題を考える

ホリエモンは炎上する

突然ですが、ホリエモン、ご存知ですか。

 

「知ってるわ。」

 

そんな言葉が返ってきそうです。

では、彼のイメージはどのようなものでしょうか。

 

刑務所に入っていた人?

 

それとも人相の悪い人?

 

いずれにせよ、あまり良い評判は聞こえてきません。。

私は、いつも炎上している人というイメージです(笑)

 

先日は”Jアラートうるさい”と呟いて炎上し、つい数日前も”保育士は誰にでもできる”と呟いて炎上していました。

 

 

”保育士は誰にでもできる”のか

以下が問題のツイートです。

 

 

案の定、と言うべきか、「保育士は誰にでもできる仕事ではない」「おまえには保育はできないだろう」という批判のコメントが殺到しています。

 

もちろん、ある意味でそのような批判は正しいのですが、これを言い始めてしまうと「誰にでもできる仕事」というのはそもそも存在するのか、評価に値しない仕事とは何なのか、という議論になってしまいます。

 

保育士さんが日本全体の子育てを支え、社会を支えているのは事実です。

大変な仕事でしょうし、敬意をもって接さなくてはなりません。

 

 

ホリエモンの言っていることは極論であり、感情論が抜けているために批判の余地はいつも全開なのですが(笑)、しかし、概ね事実としては認めなくてはならないと思います。

 

保育士は労働集約型の産業ですし、子育て自体が全くできないという人はほとんどいないでしょうから、賃金に下押し圧力がかかるのは必然です。

 

あるいは政府がもっと強く介入して賃金を上げるべきかどうかという議論はあるにせよ、市場経済に一定程度任せた結果として現状の賃金に落ち着いているという事実は、目を逸らすことのできない現実です。

 

 

なにより、保育士の給与を上げようと思えば、税金か保育料の引き上げで賄うしかないわけです。

 

ホリエモンを批判する人々は、それに賛成なのでしょうか?

もしくは、極論ですが、保育士へ直接お金を渡しに行くのでしょうか?

 

そうでないとしたら、偽善者以外の何物でもありません。

 

 

つまり、ホリエモンの言葉が炎上する原因は、”感情論を抜きに物事を語っている”という一点のみにある訳です。

 

発言自体は正論であるからこそ、擁護する人も多数いますし、毎回賛否両論巻き起こるのでしょう。

 

 

ホリエモンと感情論者

確かに、様々な議論を進める上において”感情論”というのもかなり重要なファクターを占めるのは事実です。

 

本気で何も感情がないのであれば、それは非難に値するかもしれません。もっと人の気持ちを考えろ、と。

 

しかし、ホリエモンはそうではないのではないか、と私は思います。

 

 

そう考えさせるきっかけとなったのが、『橋下羽鳥の番組』に出演していた時の彼の言葉。

 

 

ーー僕は、経済的に見れば、地方創生なんて無理筋だと思っている。

例えば、

『僕は明日から無人島に移住します。だから電気もガスも水道も、僕一人の為に税金で整備してください。公共バスもよろしく。』

って言ったら、許されますか?

 

お前の勝手なんだから自分でやれ、と言われるのが落ちでしょう。

つまり、郷土愛だとかなんだとか言って地方に住む人のために都会の税金を回すなんて、それほど持続不可能なことはないんですよ。

だから昔、地方の選挙区で選挙に出たんです。


公約は、『ここに住むのをやめて、皆で都会へ移住しましょう。こんな自治体に金なんて回せません。』

当然落選しましたよ。

当選するわけないじゃありませんか。ーー

 

 

もっとも、この発言をどのようにとらえるかは個人によると思います。

 

しかし、少なくとも私は、感情論とか、一般論とかいうものを理解した上で、ホリエモンなりの正論を述べているに過ぎないのだ、と理解しましたし、実際そこまで無理な解釈でもないと思います。

 

選挙に出て、惨敗したという事実を受け入れていますから。 

 

 

ホリエモンの立場

ビジネスをするというのは、トップに立つというのは、感情論を分かっていても無視しなければならないということでもある訳です。

 

何を隠そう私自身、小金稼ぎの真似事をやってみたことがあります。

 

法律を順守した、そして少なくとも客観的に見ればWin-Winの関係の下に収益が成立するものでした。

 

しかし、いざやってみると罪悪感のようなものは拭えず、短期間で辞めてしまいました。

 

 

ホリエモンは、逮捕もされながら(もちろんその事実は褒められたものではありませんが)今なお様々な事業に携わっています。

 

このような背景を考えれば、ホリエモンの主張が感情を抜きにした極論になることには理解ができるのではないでしょうか。

 

そしておそらくは、ホリエモン自身も全て分かった上で主張しているのだと思います。

 

 

感情論を理解した上で極論の主張をすることと、本当に何も考えずに主張すること。

 

文面だけを見ていては到底その違いなど理解などできませんが、そこには非常に大きな隔たりがあります。

 

もちろん、自分と違う意見を述べているから反論する、炎上させる。大いに結構だと思います。

 

しかし、所詮は一個人の意見です。

ましてや、自分が正義だ、などと言っているわけでもありません。

 

もう少し余裕をもって(ホリエモンに限らずですが)人の主張に接してみることも必要ではないかーー。

 

今回の一連の炎上騒動を見て、そんなことを考えました。

 

 

古舘伊知郎 V.S. 堀江貴文

ホリエモンと言えば、個人的にかなり印象に残っている対談があります。

 

報道ステーションの前キャスター、古舘伊知郎さんとの対談です。

ホリエモンは理想論に終始している一方、古舘さんは感情論に終始していて、非常に面白い対談に仕上がっています。

 

多少長いのですが、ぜひ興味があれば閲覧してみてください。。